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お知らせ

2019-02-13
■ 商標審査基準改定・特許関係費用の減免
−元号の取り扱い・減免制度の改正について−

 今般、商標審査基準の改定と、特許関係費用の減免制度の改正がありました。
 両制度について、簡単に説明します。

1.商標審査基準の改定
 今回、実務上もっとも大きな関わりがある改訂は、以下の3点です。
(1) 元号を表示する商標について、現元号以外の元号についても、その元号が、元号として認識されるにすぎないものである場合には、商標法第3条第1項第6号に該当する内容に改めた点
(2) 品種登録出願中の品種の名称に対するいわゆる悪意の商標登録出願を、商標法第4条第1項第7号に該当するものとして、同基準の例示に新たに列挙した点
(3) 商標法第3条第1項第3号の審査基準に、本号の該当性は、一般の需要者の認識を基準に判断される旨記載し、あわせて、出願された商標が現実に用いられていることを要するものではない旨を明記した点
 皆さんの関心は、やはり(1)の元号を登録商標にできるかどうか、ではないでしょうか。
 結論から言えば、原則としてできません。
 商標法第3条第1項は、いわゆる「識別力のない商標」が登録を受けられない旨を規定しています。
 第1号は、その商品又は役務の普通名称、第2号は、その商品又は役務について慣用されている商標、第3号は、商品の産地、販売地、品質その他の特徴等の表示又は役務の提供の場所、質その他の特徴等の表示、第4号は、ありふれた氏又は名称、第5号は、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章が、登録を受けることができない旨を規定しています。
 今回元号の取り扱いに該当することになった第6号は、前各号に掲げるもののほか、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標は、登録を受けることができない旨を規定しています。
 上記の第1号から第5号までに該当しないものであっても、一般に使用され得る標章であって、識別力がない場合には、本号に該当すると判断するという規定で、スローガン的なものや、単位等を表示するものが例示されていますが、元号もこの条文で取り扱うことになりました。
 商標が、元号として認識されるにすぎない場合、の判断にあたっては、例えば、当該元号が会社の創立時期、商品の製造時期、役務の提供の時期を表示するものとして一般的に用いられていることを考慮する、とされており、すべてを一律に拒絶するとは限りませんが、4月1日の発表に合わせて即日出願しようと思っていても、「早い者勝ち」とはいかないでしょう。
 「識別力がない」商標は、別な側面から考えれば、「独占適応性がない」商標です。
 つまり、同業者がみんな使用したがる、あるいは表示する必要がある商標を、「早い者勝ち」で一社に独占させると、流通秩序を妨げることになりかねず、流通秩序の保護という商標法の目的に反してしまうのです。
 ブランディングの考え方から言っても、「信用を蓄積させる」ことに適しているとも言えません。
 自らのブランド力を強く訴求しようと思えば、独自の創作商標を考えるほうが効果的ではあります。
2.特許料等の減免
 4月1日から、新たな特許料等の減免制度が始まります(審査請求料・特許料(第1年分〜第10年分))。
 なお、4月1日を挟んで、新旧の制度が混在することになりますので、注意してください。
 詳しくはこちらで見ることができますが、中小企業、個人事業主は、「中小ベンチャー企業」の要件を満たせば、減免幅が大きくなります。
 また、「小規模企業(個人事業主)」も、中小ベンチャー企業と同様の減免を受けることができます。
 「中小ベンチャー企業」は、以下の要件を満たすことが必要です。
 (1) 個人事業主の場合 ・事業開始後10年未満であること
 (2) 法人の場合(以下のいずれにも該当すること)
 ・設立後10年未満で資本金額又は出資総額が3億円以下の法人であること
 ・大企業(資本金額又は出資総額が3億円以下の法人以外の法人)に支配されていないこと
 「小規模企業」は、以下の要件を満たすことが必要です。
 (1) 個人事業主の場合 ・常時使用する従業員の数が20人以下(商業又はサービス業に属する事業を主たる事業として営む者にあっては、5人以下)の個人事業主であること
 (2) 法人の場合(以下のいずれにも該当すること)
 ・常時使用する従業員の数が20人以下(商業又はサービス業に属する事業を主たる事業として営む者にあっては、5人以下)である法人であること
 ・大企業(中小企業以外の法人)に支配されていないこと
 2019年4月1日以降に審査請求した案件については、減免申請書を提出しなくとも、「出願審査請求書」の【手数料に関する特記事項】、又は「特許料納付書」の【特許料等に関する特記事項】に「減免を受ける旨」と「減免申請書の提出を省略する旨」の記載をすれば、減免を受けることが可能となり、また、証明書類についても、提出が不要となります。
 さらに、新減免制度では減免申請先がすべて特許庁に統一されます。
 以上のように、減免申請手続が大幅に簡素化されます。
 特に、審査請求費用は、特許取得にかかる経費の中でも、かなり大きな比率を占めますので、「中小ベンチャー企業」や、「小規模企業」に該当する企業や個人事業主の方は、ぜひこの制度を活用してください。
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