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お知らせ

2014-05-13
■ 新しい商標−改正で導入されるものの具体例−

1.従来の商標
 商標法第2条で、商標とは以下のように規定されています。
 この法律で「商標」とは、文字、図形、記号若しくは立体的形状若しくはこれらの結合又はこれらと色彩との結合(以下「標章」という。)であつて、次に掲げるものをいう。
一 業として商品を生産し、証明し、又は譲渡する者がその商品について使用をするもの
二 業として役務を提供し、又は証明する者がその役務について使用をするもの(前号に掲げるものを除く。)
 商標(トレードマーク)は、マーク(標章)であって、商品やサービスについて仕様をするもの、という定義ですが、マークは「文字、図形、記号若しくは立体的形状若しくはこれらの結合又はこれらと色彩との結合」と規定されています。
 しかし、国際的には日本で定められた「マーク」の範疇に属さないものも、小っ票として認められています。
 日本でも、国際的調和やそれらの商標に対するニーズがあることから、改正により新しい商標が導入されます。
 「動き」、「ホログラム」、「輪郭のない色彩」、「位置」、「音」が導入されますが、な目だけ見て、どんなものか想像できるものと、そうでないものがありますね。
 以下に、具体的な例を見てみましょう。
 なお画像は、特許庁の「新しいタイプの商標に関する海外登録例・主要判決例」から採っています。
2.動き
 これは漠然とわかるでしょうか。
 動画が商標になる、というものです。
(1) 指定商品は「外科、医療用器具」で、「色彩は、商標の特徴として要求しない。点滅する円から成る動きの商標であり、円が現われると線はより明確になり、また、再び消滅する前に円形となる。全体として、3〜4秒間持続する。」というものです。
 
(2) 指定役務は「ビジネスマーケットのコンサルタントサービス」で、「色彩は商標の特徴として要求しない。商標は、左から右に疾駆する馬から成る動きの商標である。」というものです。
 
3.ホログラム
 これはわかりやすいですね。
 日本で商標登録されていないといっても、すでにいろいろなところで使用されています。
(1) 指定役務は「クレジットカードサービス」で、「色彩の権利主張なし。商標の中央部にホログラムイメージを点彩してなる」というものです。
 
(2) 指定商品は「タバコ」で、「商標は、容器の表面に使用される傾斜した平行線のパターン中の色のスペクトルを反映するホログラフィー紙から構成される。図面の中で示される点線は、商標の一部を構成せず、立体の説明のために記載されている。」というもので、色彩について、「色(ホログラム)の全体のスペクトル。」と表示されています。
 
4.輪郭のない色彩
 ちこれもちょっとわかりにくいです。
(1) 指定役務は「オンラインサービスの提供」と「ウェブサイトのホスティング」で、「標章を構成する赤、白、黒の色彩を権利主張。標章は3本のバーからなり、最上部が赤、その下が白(空白)、その下が黒、その下が白(空白)、最下部が赤からなる。」というものです。
 使用見本を見ると、イメージがわかりやすいです。
【商標見本】
 
【使用見本】
 
(2) 指定商品は「女性用ファッションデザイン履物」で、「標章を構成する赤色を権利主張」というものです。
 クリスチャン・ルブタンの商標です。
 イブ・サンローランとの訴訟で、赤い色が靴底のみでない場合は、ルブタンの権利範囲にはならないと判示されました。
 靴底と他の部分の色の対比が制作者の独自性であり、商標と認められるのは靴底だけが赤く、他の部分が別の色でコントラストがある場合に限ると判断されたのです。
【商標見本】
 
【使用見本】
 
 次に挙げる「位置の商標」としておいたらよかったかもしれません。
5.位置
 これは名前だけ見ても、ピンとこないです。
 具体例を見てみましょう。
(1) 指定商品は「衣類、シャツ」で、「商標は、シャツのポケットの外側に常置された服用の小さなマーカー又はタブから構成される。図面上の破線で示されるシャツとシャツのポケットは、商標の位置を示すもので、権利主張はしない。」というものです。
 リーヴァイスのシャツの、どの位置にタブをつけるか、が商標として認められているのです。
 
(2) 指定商品は「履物」で、「女性又は男性あるいは子供用の靴のかかとの上のピンクの縞に対して権利要求。色の表示:ピンク(かかとの上のピンクの縞」というものです。
 
 「位置の商標」は、その性質上「商品」が対象となります。
 「サービス」について、「位置」というのはないですから。
 なお、lenovoのパソコンの、キーボードの中に配置されているディバイスポインター(この「トラックポイント」という商標も登録されています)は、「位置の商標」として登録されています。
6.音
 これもわかりやすいですね。
 「サウンド・ロゴ」とか「広告ジングル」とか呼ばれるものです。
 音階だけでなく、自然音を模したものや、合成音なども対象となり、もちろん言葉を含むものもあります。
(1) 指定商品は「ビデオゲーム機器他」と「ハンドビデオゲーム他」です。
 楽譜だけで、説明文はありません。
 
(2) 指定商品・役務は「自動車及び部品」、「広告他」、と「テレコミュニケーション」です。
 ソノグラムだけでなく、音声ファイルも提出されています。
 
 さて、新しい商標はイメージできたでしょうか。
 法の施行日はまだ決まっていませんが、準備をするならお早めに。
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