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お知らせ

2013-08-05
■ ビジネスモデル特許 −対象を「物(プログラム)」として出願できるかどうか。

1.ビジネスモデルを知的財産権で保護する方法はあるのでしょうか。
 斬新なビジネスの方法を考え付いたら、誰でもそれを独占したいと考えるでしょう。
 「知的な創作について「独占権」といえば、「著作権」や「特許権」を思い浮かべることでしょうが、ビジネス方法をこれらの権利で保護することができるのでしょうか。
 著作権は「著作物」に対して与えられます。
 「著作物」とは「思想又は感情を創作的に表現したもので、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」です。
 「方法」「アイディア」そのものは対象とはなりません。
 ですから、ビジネスモデルそのものを著作権で保護することはできません。
 では、斬新なビジネスモデルについて、本を書いたとします。
 その本から勝手に文章を引用して自分が書いたということで出版したりすれば、著作権の侵害になります。
 しかし、その本に書いてあるビジネスの方法を実践することは、著作権の侵害にはなりません。
 もしそんなことになれば、いわゆるビジネス指南書には何の価値もなくなってしまいます。
 では、「特許権」ではどうでしょうか。
 特許権は「発明」に対して与えられます。
 「発明」とは、「自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度なもの」で、「物(プログラムを含む)」「方法」「物を生産する方法」が対象となります。
 「方法」は対象になりますが、あくまで「自然法則を利用」していることが前提となります。
 女性と一緒にお酒を飲みたい男性向けにお店を開きたいのだけれど、できれば始発電車の時間まで営業したい、と思ったとします。
 いわゆる「風俗営業法」により、深夜から日の出の間は、「接待・遊興・飲食」させる営業はできません。
 そこで、「深夜酒類提供飲食店」の営業許可をとり、バーテンを全員女性にする、というビジネスを考え付きました。いわゆる「ガールズバー」ですね。
 この方法は特許を取ることができるでしょうか。
 もしかしたら男性の「自然な欲望」を利用しているかもしれませんが、この方法自体は「自然法則」を利用していないので、特許を取ることはできません。
 ちなみに、「深夜酒類提供飲食店」は「風俗営業」との併用は認められていないので、ガールズバーの女性バーテンは、接待をすることはできません、念のため。
2.ビジネスモデル特許とは。
 逆に言えば、「自然法則」を利用していれば、特許を取得することが可能です。
 実際はまず、対象を「物」として出願できるかどうか考えます。
 特許法では「プログラム」は「物」に含まれるので、ビジネスモデルを、コンピューターの動作に関するプログラムであるソフトウエア関連の発明として表現することができれば、特許の対象となるのです。
 また、プログラムを用いた「方法」の発明としてきちんと特定できれば、やはり特許の対象となります。
 ソフトウエア関連発明が、特許の対象になるかどうかは、具体的にはソフトウエアによる情報処理としてハードウエア資源を用いて具体的に実現されているかどうかが問題となります。
 動作主体が人間であると判断される余地があると、自然法則を利用していないと認定されてしまいます。
 あくまで、課題解決のために効果的なポイントについては、人間の随時の判断ではなくプログラムによって自動的に処理されなければなりません。
 カップルで星占い師の所に出かけて、誕生日・出生時間・出生場所を告げ、その情報に占い師の「霊感」を加えて将来を占う方法は、特許を受けることはできません。
 しかし、その情報をPC端末に入力して、特定の星座・惑星・恒星の位置を算出し、出生場所と星の角度との関係についてあらかじめ計算式を入力しておき、その計算結果からカップルのそれぞれの属性を決定するようにプログラムしておき、さらにその属性同士がどのような相性であるかについても入力しておいて、現在の相性や将来の展望などを自動的にアウトプットするように構成された「星占いシステム」であれば、特許を受けることが可能です。
 アイドルグループの全員がリストされているウェブページで、単に50音順に並べてあったり、また、アンケートなどの人気が高い順に並べておいたりして、グッズを買わせようと考えたとしても、ページを見ている人が好みのメンバーを自分で選んで、そのメンバー関係のグッズを購入するような方法では、購入の決定はそのページを見ている人にゆだねられます。
 しかし、購入履歴を保存しておき、ウェブページを開くと今までグッズを購入したことのあるメンバーのページが優先的に開かれ、新作グッズが紹介されるようになっていたり、それまでの「ご贔屓のメンバー」と似た属性を持つ新メンバーが加入したら自動的に紹介するようになっていたりすれば、そのような情報の提供については、あらかじめプログラムされているので、特許を受けることができる場合があるのです。
3.アイディアの表現次第です。
 システムの発明の場合は、課題の解決に関する物(装置)の発明か、プログラムを用いた方法の発明かをきちんと特定しておくことが必要です。
 この表現次第で、特許出願の対象となっているビジネスモデルが、「自然法則を利用」しているかどうか判断する過程で、特許法上の「発明」に該当しないと判断されてしまうことがあるのです。
 プログラムの世界は日進月歩ではありますが、その先に広がる空間に宝の山が眠っているかもしれません。
 アイディアが特許にできるかどうかは、自分だけで考えていても、簡単には分かりません。
 こんなくだらないことではどうせ特許にはならない、と自分で判断せずに、まずはお気軽に、「お問合せ」ページまたはお電話でご連絡ください。
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